ARu子がアキネーターを「ずっと同じ高度でバズっている」と称していたがMBTI診断も似たようなものだろう.ずっと前からTwitterで流れてくるたびに診断してみては2つの結果を反復横跳びしている.
さて診断においては結果の解説とともに,その性格にあたる有名人が列挙される.
例として論理学者(INTP-A/-T)をみてみると
- ビル・ゲイツ
- クリステン・スチュワート
- アルベルト・アインシュタイン
- アヴィーチー
- スタンリー・クラウチ
- アイザック・ニュートン
- ルネ・デカルト
- エリオット・ペイジ
などがあげられている.
ビル・ゲイツが成したことも,ローレンツ変換の導出も,古典力学も,私は知っている.
それは運良く物理に多少明るかったからであるが,音楽や実写映画に明るくないため,上の人物の中でも俳優や音楽家については聞いたことがある程度だ.
しかし物理学を学んだことがあっても科学史に詳しいわけではない.せいぜい私が知るはアインシュタインが写真を撮られるのを嫌っただとか,おジャ魔女ドレミを踊っているのはビル・ゲイツ本人ではないとか,そのくらいだ.
せっかく当てはまる性格の著名人を列挙してくれたところ申し訳ないが,私には人選から見て取れることがなにもないのである.
昨日月ノ美兎によってMBTI診断に関する動画が出された.内容としては
- MBTI診断の説明
- にじさんじメンバーのタイプを列挙し紹介
- 実際に自分でも診断を受ける
- 診断結果を元に相性が最悪の人と通話する
というものだった.動画のつくりが随分と上手だな.タイトルを「MBTI診断で相性最悪の人と話してみよう!!」とし,にじさんじを知らなくても見やすいところに本題を置き,副題たる列挙を楽しめるようになるには各人の配信を見る必要がある,という形になっている.自分と同じタイプの人を観ようといったきっかけを作るという面でも良い形だろう.
全13問!にじさんじライバー部屋当てクイズ大会を開催しますに書き込まれた
数日前、委員長しか知らない椎名さん分からない状態でこの動画見てふーんって感じだったんだけど、にじさんじハマって知ってるライバー増えてから見返すとまた面白い
というコメントを思い出す.彼女の動画による活動でにじさんじ自体に新しく興味をもつ人が増えているのは(体感であるが)間違いないだろう.自らの立場をよく理解して行動しているように思えるが診断では「重圧で押しつぶされそうだと、よく感じる。」に対して
と言っていたのが意外だ.診断の信憑性か他認の誤解かなどと考えながら楽しく動画を観た.
初見時はそんなことを思っただけだったのだが翌日の電車に揺られながらTwitterにて流れてきた,にじさんじメンバーのMBTI診断結果のスクリーンショットをみて少し驚いた.
診断結果の4文字の英単語に色がついていて,私がこれまでみていた無機質な英字とは全く違っていた.
共感覚なんて大層なものでは無いが単語を理解できると色が手触りが重さが与えられる.
にじさんじを観始めて5年は経つわけで,その間にプロファイルを把握し診断結果として分けられることで傾向が掴めたのだろう.性格診断なんて眉唾だと思っていたが,こう腑に落ちる思いをするとなるほど重宝する者がいるのにも納得がいく(とはいえ信頼できるものでも無いが).
そんな事を嬉々として思っていると同時に,知識とは何たるかをこんな些細なことで味わい情けなく思う.
確かに様々な分野に博識な人間にはこのように(いや,より広い分野で人選されていたぶん,より鮮やかに)みえていたのだろう.
幅広い分野の知識をもつことが人生の豊かさへの寄与において肝要であるとは思っていたが,実際に味わうと相当なものだろうと感じる.その機会がインターネットコンテンツなのは軽薄な人間に思えて少しばかり自らに失望したり,大好きなインターネットに気づかせてもらえて嬉しかったりと複雑なのだが.