電車に乗っているとやたらに変な広告がうたれていてよくみると写真植字の百年とそう書いてあって興味のある部類の展示を見つけ喜ぶわけだがそれ以上に乾いた生活の中に綺麗な広告が現れたことへの歓喜を押さえつけるように見つけた次の日に行くことが出来ない社会性という鎖への苛立ちだとかそういうことに囚われて企画展のことを忘れたまま休日を迎え朝起きると不思議なことに決定付けられていたように身体は身支度を進めていて寒さも忘れたようによく起き扉を押していた
博物館に向かって歩くわけだが少し用があって御徒町あたりを散策するとハミクリのようなまどそふとらしき絵柄に群がる黒い人々がいて何かしらのイベントなのかと調べてもあまりヒットせずそれでも新作が出るとの発表が同じ頃にあったから何かしらあったのだろう
お茶の水にも所用があったから少し遠回りだけれど寄りつつ飯田橋の方へ向かう
印刷博物館に着く頃には脚が若干疲れていて流石に電車の距離だったかと反省しながらも冷たい風を浴びてパサつく髪に手櫛をとおし最低限の身なりを整えて印刷博物館に入る
お目当ての企画展たる写真植字の百年へと勇むも手前にあった世界のブックデザイン2023-24という無料のギャラリーが今日から開いているらしくその並びが遠くからでもわかる魅力的な風合いでまずはそこをみることにした
無料なのが信じられないくらい素晴らしい展示で説明的な文章で紹介しても仕方がないように思うから具体的なことは最小限に留めるのだけれど中国が凄かった
出版の流行や歴史を知らないからこれが進んでいるのかはたまた他国の追随なのかはわからないが奇をてらっている感じがしないのに面白さがあったりそもそも漢字のみで構成された文章は美しかったり
色使いもパキッとしていたり一方で白を基調にしたやわらかい装丁もあったりとバラエティ豊かでみていてとても楽しかった
取り敢えず行路覌心については翻訳しつつ読みたいなと思う(どこで買えるのかは今後探さなくては)
他にはSE 42が良かったな昔から家具が大好きだったから読み応えがあって今から買いたいよ
それと人の部屋の写真を集めた本も良かった(配信者が行うリスナーの部屋の写真をみて色々と言う配信が好きなので ね)
タイトルを失念してしまったから出品リストの紙をみつつ思い出したら追記するね
写真植字の百年の方はそもそも初めて知ることばかりでかなり疲れてしまった
リョービやモリサワの方のインタビュー動画が流れていたのだけれど60-70代の方が話していてパソコンが登場する前の時代は近いようで遠くて隔絶がされているのだなとか
ディジトンのインテリ趣味らしさとアスキーアートへ受け継がれていそうな思想だとか
タイポスは今見ても尚衝撃を受けるなとか
オレンジや黄色や赤のようなポップな色のボタンが配列された植字機のモダニティは映えるなとか
そもそも写真植字とはその仕組とは
みたいな本当に知らないことを知る日だった
ヘアピンまみれのパンタグラフ彫刻機をみたときにも思ったのだけれど情報化の前の機械って(それぞれの部品が今のような効率化をなしえていないから)大仰であまりにも物理的で好き
博物館とか科学館で新しいことを知ることってあまりなくて
知っている内容を実際にみることを目的で訪れることが多いから珍しい体験だったな
いや知らないことも多くあるのだけれど根本の部分の知識は最低限あることが多いから
寒空のもと風をかき分けて歩いたり新しい知識を短時間で大量にインプットしたり昼食を採るのを忘れていたりと書きながらどんどん具合が悪くなってきているのでこのくらいで
もう少し写真植字について詳しくなったら追記しようかな